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リノベーションにおける『床材選びの楽しみ方』

神戸市灘区を中心に住宅・店舗のリノベーションを手掛けるIDA DESIGN(株式会社IDA Company)代表の伊田です。このブログではリノベーションやインテリアのコツやデザインの現場の話など、私の思うところをお伝えしています。

今回は『リノベーションにおける床材選びの楽しみ方』について

床材選びの重要性

リノベーションにおける『床材選びの楽しみ方』

住宅建材の中で身体に触れることが多いものといえば、「床」ではないでしょうか。普段の生活においては、足下にあるので意識することは少ないかもしれません。ですが、無意識に一番影響を受けている部分だと思います。面積的にも天井、壁と同様、大きな面積を占めています。それ故インテリアテイストへの影響も大きくなります。

また施工面積が大きいことから、工事の金額もある程度のボリュームが出てきます。面積が大きい分、今後のリフォームを追加工事で行う際のハードルが高くなってしまう、という点も予想されます。だから床材選びは、予算的にもインテリア的にも、リノベーションのタイミングでしっかり吟味して決める重要なポイントだと思います。

なお、床材の「選び方」を知りたい方はこちら。
> リノベーションでおしゃれな床に!床材の種類と選び方

床材の役割

『リノベーションにおける床材選びの楽しみ方』について

デザイン観点からの床材の役割には2つあると思います。

1点目はアート的役割です。先に述べたように住空間の中で大きな面積を占めている床材。その色味や質感、素材等によって様々な印象が作り出せます。お気に入りのインテリアテイストにするためには床材の役割は外せません。

2点目はゾーニング的役割です。近年、断熱性能や空調設備の性能が上がっていることから、間仕切り壁を立てて、扉で仕切るという必要性が薄くなってきています。そういったことから機能的に個室を分けたい場合以外はオープンな空間を求められる傾向があります。ただし、ただ広いだけの空間になってしまうと、つまらなく感じたり、落ち着かないことも多いと思います。

目指すのは「空間的につながっていても、気分の切り替えや、ゾーンは分けられていること。」それが、暮らしやすさや、楽しさ、居心地の良さにつながっていくと思います。このようなケースでは、床材を変えてゾーニングをするという手法は、とても有効的な手法です。

『リノベーションにおける床材選びの楽しみ方』について

ゾーニングの役割の中に、「動線をつくる、人の流れをつくる」という側面もあります。例えば駅のプラットフォームは床の貼分けで危険を促したり、ホテルや分譲マンションの廊下部分などはメインの通路部分とその他の部分を色や素材で床の貼分けを行ったりしています。
これらは何も仕切られて無いのですが、床材の貼り分けで無意識に境界線があるような、また誘導されているような感覚を利用しています。

ちなみに我が家では、自分が飼ってるペットのワンちゃんに対してゾーニングの意味も込めて床の貼分けを利用しています。リビングと寝室のスペースに扉をつけていないのですが、床の貼り分けをしています。リビングでは自由に動き回っていいのですが、寝室には入らないようにと伝えてあるので、ワンちゃんがどこまで床の貼り分けを認識してくれているかはわかりませんが、しっかり守ってくれています。

床材の種類

『リノベーションにおける床材選びの楽しみ方』について

床材ってそんなに選ぶ種類はあるの?と聞かれることがありますが、
これが本当にたくさんあります笑。

私が日頃、提案している中でも、まずフローリングが挙げられます。その中でもシートでできてるもの、突板のもの、挽板のもの、無垢材などがあります。
その他ウッドデッキデッキ系があり、その中でも人工木の物、無垢材などで選択肢が広がります。

次にビニール系の床材。形状はロール状態のものからタイル状の物まであり、クッションフロアーと呼ばれる柔らかいものであったり、それよりもちょっとしっかりして、凹凸感のあるフロアタイル、またより強度の高いPタイルなんかもあります。

カーペットも選択肢の一つで、素材はウールや合成繊維など。ロール状態の物からタイル状の物まであります。

石は大理石や石板。タイルは磁器質タイル、セラミック、モザイクタイル、大きさから素材まで様々あります。

更に最近では、住宅のなかでもモルタル土間が使われることも多くなりましたし、日本には畳という素材もあります。

また当社でよく使うもので、ビニル系の床材で畳のように織りがある、商品名で「ボロン」というものもあります。また左官屋さんに仕上げてもらう土であったり、「モールテックス」というものなど面白い素材もあります。

床材選びを楽しむ

『リノベーションにおける床材選びの楽しみ方』について

それだけたくさんの素材があって、それぞれに色柄があるので相当な数の選択肢から選んでいくことになります。一般的には1部屋には1つの素材という概念がありますが、それはルールでは無いので、私のように一つの空間で何種類かの素材を使ってもおもしろいと思います。

リノベーションのコンセプト、理想とするインテリアスタイルなど、実現したいことをしっかりお聞かせいただき、ご予算、使い勝手など様々な条件にあわせて床材を選んでいきます。今回は床材の話をしましたが、リノベーションをすすめていく過程で壁や天井、家具など、様々な素材を選ぶ作業もあります。

空間全体としてとらえ、総合的にご提案いたします。ぜひ一緒に空間づくりを楽しんでください。

床材選びに迷ったらこちらの記事もご参照くださいね。
> リノベーションでおしゃれな床に!床材の種類と選び方

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