共働きなどの世帯が増えている近年では、家事と仕事の両立の難しさに悩みをもっている人が多いです。家族の時間を楽しめる家にするには、家事が負担にならない工夫が欠かせません。この記事では、共働き夫婦がリノベーションで暮らしやすさを向上をさせるためのコツを紹介します。
<目次>
1.間取りの工夫で家事負担の軽減
共働きの場合、家事が負担になる家庭が多いです。家事負担の軽減のために、リノベーションの際には間取りの工夫で効率化を図りましょう。なお、リノベーションではライフスタイルや家族構成に合わせて計画を立てると大きな失敗がありません。ここでは、リノベーションのときに工夫すべき間取りについて解説します。
1.1.水回りの集約
リノベーションの際には、お風呂や洗面所、キッチンなど水回りを集約しましょう。隣り合う位置に設置したり、すぐ行き来できるよう扉を付けたりしてみてください。
家事の中心である水回りの集約は、家事動線の集約でもあります。キッチンで料理しながら洗濯機を回すなど、同時に家事をこなしやすくなります。水回りの掃除も一気にできるのもメリットのひとつ。手間が減ることで、清潔を保ちやすくなるかもしれません。
また、水回りの集約はコストの削減にもつながります。リノベーションの際に給排水や給湯用の設備や配管工事などを一カ所にまとめられるため無駄がなく、建築コスト的も抑えられる傾向にあるのです。
1.2.回遊動線の採用
回遊動線とは、行き止まりがないように設計された動線のことです。たとえばリビングからキッチンへ、キッチンから洗面所へ、洗面所からリビングへ、といった具合に行き止まることなくグルグルと回れる間取りになります。
行き止まりがないので家の中の移動がスムーズになりますし、複数の動線があると目的の部屋までのショートカットもできます。移動が楽になることで生活や家事のストレスが軽減できます。キッチンや洗面脱衣室、ウォークインクローゼットなど、特定の機能を持つ部屋に2つ以上の出入口を設けると、他の家族との渋滞を回避しやすくなります。
ただし、回遊動線を作ることばかり意識すると、通路ばかりの間取りになってしまいます。リノベーションを計画するときに、実際の生活で本当に必要な動線なのかどうか吟味することが大切です。
1.3.家事室、ランドリールームなどの設置
洗濯物を外に干すことはできても、共働きの場合は取り込むタイミングが難しいものです。早く帰ってきたほうが取り込む約束をしても、残業で遅くなってしまうこともあるでしょう。その結果、洗濯物が雨に濡れてしまい、ストレスや喧嘩の原因になるのも珍しくありません。
共働き夫婦の家では、家事室やランドリールームといった室内干し部屋があると便利です。天気が悪い日でも洗濯物の取り込みを気にしなくて良いため、ストレスが軽減できます。室内干しのためだけにスペースを確保するのはもったいないと思うかもしれませんが、室内干しに使わないときはアイロンがけやワークスペースとしても活用できます。リビングに洗濯ものを散らかしっぱなしにしなくなり、来客時の片付けの負担軽減にも繋がるでしょう。もし、広さの確保が難しい場合は完全に個室にしなくても、スペースを設けておく方法でも問題ありません。日のあたる窓辺にランドリーパイプを設置することで、部屋干しができるようになります。
その他、洗濯物のストレスを減らす方法として乾燥機を活用する方法も。乾燥機を使用できる衣類をメインにして乾燥機を使えば、そもそも洗濯物を干す必要がなくなります。
1.4.適材適所の収納計画
収納が足りないと部屋が散らかりがちです。特に共働き夫婦の場合、毎日丁寧に片づけをする余裕もないでしょう。その結果、散らかったものが原因で移動がしにくくなったり掃除が面倒になったりすることもリノベーションをするのであれば、部屋が散らかるのを防ぐために、効率よく必要箇所に必要な量の収納を設けるのがおすすめです。
たとえばファミリークローゼットを設置するのも良いでしょう。ファミリークローゼットとは、家族全員の衣類をしまう大きなクローゼットです。家族の服を一カ所に集約すると、洗濯物を一気に片づけられ効率がアップします。
食器や食材を収納するパントリーをキッチンの近くに設置するのもおすすめです。パントリーをキッチン近くに設けることで、週末にまとめ買いした食材などのストックがストレスなく収納できるでしょう。
2.時短設備の活用で家事負担の軽減
リノベーションするにあたり、時短設備を導入するのもおすすめです。家事の負担が軽減できますので、ライフスタイルや家族構成に合わせた設備の導入を検討しましょう。ここでは、共働き夫婦におすすめの時短設備を紹介します。
2.1.調理家電
共働き夫婦の場合、なかなか料理の時間が取りにくい家庭も多いです。最近では便利な調理家電が開発されていますので、積極的に活用し効率よく料理を行うと良いでしょう。
たとえば、下ごしらえの短縮にはフードプロセッサーやブレンダーが適しています。煮込み料理には電気圧力鍋や自動調理鍋の活用がおすすめです。
キッチンのリノベーションを行うのであれば、調理家電の置くスペースの確保や、レイアウトを考えたコンセントの位置の検討をしましょう。より快適でストレスのない料理が楽しめます。
2.2.ビルトイン食洗機
食事毎に食器を洗うのは手間がかかります。仕事の後に料理を作って食器を洗って、と家事をすると疲れがたまってしまう方も多いでしょう。食器を洗う手間を軽減したいのであれは、リノベーションでビルトイン食洗器を設置するのがおすすめです。
ビルトイン食洗器とは、シンクやキャビネットに組み込むタイプの食洗器のことです。卓上タイプの食洗器と違い作業スペースを圧迫しなくて済むため、キッチン周りをスッキリとしたレイアウトに仕上げられます。
サイズはさまざまですので、家族が多ければ大容量のタイプの導入の検討も可能です。家族の数に応じた機能やサイズを選びましょう。
2.3.ロボット掃除機・コードレス掃除機
せっかく夫婦や家族で過ごせる休日が、掃除の時間だけで終わってしまってはもったいないですよね。
ロボット掃除機やコードレス掃除機など、手間が少ない掃除機を導入して家事の時間を減らしましょう。
もちろん、ロボット掃除機はリノベーションをしなくても導入できますが、充電する場所を確保する必要があります。無理にスペースを確保した結果、いつも視界にロボット掃除機が入ったり邪魔になる位置で充電したりすることになるかもしれません。リノベーションをする際には、ロボット掃除機やコードレス掃除機を導入することを前提でコンセントの確保も行うと良いでしょう。
また、小上がりの和室など床の段差も解消すると、ロボット掃除機で掃除できる範囲が広くなりさらに効率が良くなります。
2.4.掃除のしやすい設備
キッチンやお風呂は汚れにくく、掃除のしやすい設備がおすすめです。掃除の時間を短縮し、家族の時間を増やしましょう。たとえばキッチンは、汚れのつきにくいシンクや掃除の回数が少なくてすむレンジフードを導入すると手間が減ります。浴槽や洗面台は汚れのつきにくい加工がされたタイプを選ぶと掃除が楽になるでしょう。
3.夫婦や家族の時間を楽しめる空間にするコツ
共働き夫婦のなかには、帰宅時間や休日がバラバラになるなど、すれ違いが多い場合もあるでしょう。家で一緒に過ごす時間が確保できないと、コミュニケーションが少なくなってしまうこともあります。
夫婦の数少ない時間を最大限活用するためにも、リノベーションは重要です。
たとえば、対面キッチンにして料理をしながらダイニングやリビングの様子を見られるようにしたり。また、一緒に料理しやすいスペースを確保したキッチンなら、コミュニケーションが取りやすいだけでなく時短にもつながります。一緒にお家時間を楽しむために趣味の空間など設けても良いでしょう。
ライフスタイルによっては、部屋をすべて完全に仕切る間取りではなく、室内窓や腰壁でゆるく仕切るのも良いかもしれません。顔が見られたり、気配が感じられたりする工夫などを取り入れてみてください。
4.共働き夫婦のリノベーションで快適な暮らしへ
共働き夫婦のリノベーションでは、家事の負担を軽減するための間取り作りや時短設備を取り入れるための工夫が大切です。どういったリノベーションを行うのが良いかはライフスタイルや家族構成によっても異なるため、家族内でも良く話し合いをしましょう。
IDA DESIGN(株式会社IDA Company)は神戸市灘区を中心に住宅リノベーションを手掛ける地域密着型の会社です。戸建てやマンションのリノベーションに関する問い合わせや、見積もりを承っております。共働き夫婦が快適に暮らすためのリノベーションについてもご相談可能ですので、まずは気軽にお問い合わせください。