ペットは大切な家族です。自宅をリノベーションすることで、ペットも人間も快適な暮らしに近づきます。この記事ではペットの健康や安全を確保しつつ、 飼い主もストレスなく過ごすためのリノベーションを紹介します。ペットとの暮らしで快適さを求めたい方や、これからペットを迎え入れる方はぜひご覧ください。
<目次>
1.ペットの健康・安全のための7つのリノベーション
家は、人間だけでなく犬や猫などペットも含め家族全員が快適に暮らせる場所にしたいものです。ここでは、ペットの健康・安全のためにリノベーションでできることを紹介します。
1.1.滑りにくい床材を選ぶ
よくある木製のフローリングといった床材はペットにとっては滑りやすく、足腰に負担がかかる恐れがあります。なぜならペットには肉球があり、つるつるした床だと踏ん張りがきかないからです。
滑りやすい床の上で無理やり走り回ると、脱臼や骨折、関節のトラブルなどの原因につながります。安心して部屋を走れるよう、床材は柔らかく、滑りにくいものを選びましょう。具体的にはペット対応のフローリングやクッションフロア、フロアタイルなどがあります。
「今のフローリングが気に入っているから変えたくない」という場合は、ペット用のフロアコーティングを施すのもおすすめです。コーティング剤のため定期的に塗りなおす必要がありますが、大規模な床の張替えをせずに滑りにくい床になります。
1.2.段差をなくしてバリアフリー化する
和室に小上がりがあったり水回り部分が一段高くなっていたり、ちょっとした段差がある建物は多いです。人間にとっては小さな段差でも、犬やウサギにとってはつまずくほどの大きな段差になってしまうことがあります。徐々に関節などに負担がかかり怪我の原因になる恐れもあるでしょう。そのため、ペットのためのリノベーションをするのであれば室内の段差をなくしてバリアフリー化するのがおすすめです。
段差がなくなると飼い主にとっても多くのメリットがあります。たとえば、ペットの抜け毛掃除でロボット掃除機も使いやすくなったり、車いすの移動がしやすくなったりします。バリアフリーの工夫をすることで、ペットだけでなく人間も暮らしやすい家になるでしょう。
1.3.危険防止のためのエリア分けをする
家の中は全て安全なスペースであるとは限りません。たとえばキッチンはお湯や包丁による怪我や誤食の危険があります。また、浴槽で水を張ったままにしておくと、シャンプーなどの薬剤が残った水を舐めてしまったり、溺れてしまったりする事故が起こる恐れも。
悲しい事故を防ぐためにも、家のなかでもペットが立ち入れる場所・立ち入れない場所をリノベーションでエリア分けをしましょう。
具体的には、キッチンなどペットに危険がある場所には扉を付け独立させる方法があります。浴室も危険なので、中に入れないように鍵を設置するのがおすすめです。リノベーションではありませんが、浴槽の水は抜いておく習慣も効果的でしょう
1.4.温度や湿度を管理する
ペットの種類や年齢に応じて空調管理に気を配らなければなりません。たとえばウサギは高温多湿な環境が苦手ですし、高齢期には犬や猫も体温調節がうまくできません。そのため、家の設備で温度や湿度などを調整する必要があります。
ペットのためのリノベーションを行うのであれば、夏の室温の上昇や冬の寒さ対策も行いましょう。具体的には壁や床に断熱材を施工したり、内窓を付けて断熱性を高める方法があります。断熱工事を行うことで防音性も高まるため、ペットの鳴き声対策にもなります。
1.5.コンセントや配線の位置を変える
コンセントは電化製品を使用するために不可欠ですが、位置によっては事故につながる恐れがあります。ペットが差込口に爪を立てて感電したり、プラスチック部分をかみ砕き誤飲したり。また、おしっこをかけてコンセント内部に液体が入り、ショートする危険もゼロではありません。
こういったコンセントによる事故は、位置を変えることで防げます。リノベーションの際には、コンセントをペットが届かない高い位置に設置すると良いでしょう。また、配線カバーをしてコードがむき出しにならないようにするなどの対策も大切です。
1.6.ペットドアを設置する
ペットは人間用のドアを開け閉めできません。ドアが閉まっているせいでトイレに行けなかったり、気づかず部屋に閉じ込められてしまったりするとストレスがかかります。ドアを開けっ放しにすれば自由に行き来できますが、冷暖房の効きや来客時のことを考えると難しいものです。
リノベーションでペット用の小さなドアを設置すると、ペットが自由に部屋を行き来できます。冷暖房効率も軽減できるうえ、ペットのストレスも減らせるでしょう。
また、天気が悪く散歩に連れて行けないときも室内を自由に歩き回れるので、運動不足の解消にも繋がります。
1.7.遊び場所・リラックススペースを確保する
犬や猫など、それぞれの特性に合わせた遊び場所やリラックススペースを確保すると、ペットに喜んでもらえるでしょう。たとえば猫の場合は、散歩に出かけないため室内での工夫が大切です。
高いところや立体的な移動を好むため、上下運動ができるようキャットタワーやキャットウォークを設置してみましょう。外が見えて日向ぼっこができたり、爪とぎができる決まった場所があったりするとより快適に暮らしやすくなります。
犬の先祖は洞穴で生活していたといわれているため、狭く囲われた場所が好きな傾向があります。リノベーションでは、部屋の中で落ち着けるハウスを設置できるスペースを確保するのがおすすめです。
2.飼い主の快適のための5つのリノベーション
リノベーションをするときはペットだけでなく、一緒に暮らす人間の快適さも忘れてはいけません。ペットと暮らすうえで飼い主の快適のためにリノベーションでできることは以下の通りです。
2.1.手入れのしやすい床・壁材を選ぶ
床材・壁材はペットの足腰の負担軽減はもちろん、手入れのしやすさも重視して選びましょう。ペット用の床材のなかには滑り止め加工に加え、汚れや傷を防ぐ塗装を行っているものがあります。
トイレの周りは汚れやすいため、手入れしやすい素材を選ぶのがポイントになります。特に小さいときや歳をとったときはトイレの失敗・吐き戻しなどがあるため、拭き掃除しやすいものがおすすめです。
壁材も、噛んだり爪とぎしたりでボロボロになってしまうケースがあるため、傷や汚れがつきにくい素材を選ぶのが良いでしょう。傷に強い加工のクロスや丈夫な腰壁材などでも対応できます。
2.2.臭い対策をする
ペットと一緒に暮らしていると、建物にはどうしても獣臭が染みついてしまうものです。慣れている家族は気にならないかもしれませんが、来客時には気を遣うこともあるでしょう。
リノベーションの際には換気システムの導入や、消臭・脱臭効果のある建材を使用するなど、臭い対策を意識してみてください。
壁材にはエコカラットもおすすめです。エコカラットとは、目に見えない小さな孔が空いた特殊な壁材。設置するだけで消臭だけでなく調湿も行えるため、ペットとの快適な暮らしに役立ちます。
2.3.シャンプーしやすい洗面台に変える
ペットの臭い予防や部屋の清潔さを保つためには、定期的にシャンプーしてあげる必要があります。シャンプーは頻繁に行うものではありませんが、たまにお家でやろうとすると大変なこともありますよね。水が飛び散ったり、シャンプーを置くスペースがなかったり。
洗面台が狭いからといってお風呂場でシャンプーすると腰をかがめる必要があるため、痛めることもあるでしょう。
せっかくリノベーションするなら定期的なシャンプーが苦痛にならないよう、シャンプーがしやすいペット対応の洗面台に変えてみてください。やりやすさが段違いに変わります。
2.4.玄関収納を充実させる
犬を飼っていると、毎日の散歩が日課になります。リビングに散歩グッズを置いていると「あ、エチケット袋忘れた!」なんてときに取りに戻るのが大変です。玄
関に散歩用のリードやエチケット袋、ペットカートなどの収納場所を作ると、お出かけがスムーズになります。また、玄関周辺にリードを繋げておけるフックがあると、靴を脱いだり履いたりするときに便利でしょう。
2.5.玄関手洗い場を設置する
散歩の後は足を綺麗に拭いてあげる必要がありますが、毎日抱っこして細かい部分まで拭くのは一苦労です。
玄関に手洗い場を設置すると、散歩から帰ったあとすぐに足を洗ったり拭いたりできます。犬だけでなく、人間も帰ってすぐ手洗いができるので便利です。土間スペースが広いと作業しやすいため、どのくらいの広さにするかデザイナーと相談して決めるのも良いでしょう。
3.ペットも人も快適な暮らしへ
リノベーションを行うと、ペットと人間が一緒に暮らしやすい空間に近づけられます。ただ、一口にペットといえど、犬や猫、ウサギなど種族によって特性が変わります。また、同じ種族であっても、一匹一匹性格も異なるものです。
そのため、ご自宅にいるペットそれぞれに適したリノベーションを行うことが大切です。ペットの暮らしやすさ、人の暮らしやすさを両立させ、予算に合わせてリノベーションを行いましょう。
IDA DESIGN(株式会社IDA Company)は神戸市灘区を中心にリノベーションを手掛ける地域密着型の会社です。戸建てやマンションのリノベーションに関する問い合わせや、見積もりを承っております。ペットとの暮らしに関する相談もご気軽にお問い合わせください。