子どもとの時間は楽しいものですが、家事に育児に忙しい毎日が続きます。家族みんなが笑顔で快適に暮らすためにできることを、リノベーションで考えてみませんか?この記事では、リノベーションで子育て世代が抱える悩みを解決するための間取りや素材のポイントを紹介します。
<目次>
1.子育てしやすい間取りのポイント
リノベーションで子育てのしやすい住まいを作るなら、間取りやプランの工夫が欠かせません。以下のポイントを抑えましょう。
・広めのリビング
・対面式のキッチン
・水回り集約の家事動線
・ゆとりある収納スペース
・玄関土間の収納
・可動式の間仕切り
ここでは、リノベーションで子育てしやすい間取りを作るポイントを紹介します。
1.1 広めのリビング
家の中心であり、家族と過ごす時間も多いリビングは広めに確保するのがおすすめです。
子どもが小さいときはマットを敷いて、専用スペースや遊び場としてのびのび過ごせるように。おむつ替えやハイハイの練習もできます。隣で洗濯物を畳むなどの家事もできますので、目を離さずそばにいやすいでしょう。
小学生になったらリビング学習のスペースとなるスタディコーナーを設けてみてください。勉強を見てあげたり今日のできごとを話したり、自然とコミュニケーションが取れます。
思春期以降も、みんなが集まりゆったりとコミュニケーションを取れる場所として、広いリビングはずっと活躍し続けます。
1.2 対面式のキッチン
対面式のキッチンとは、リビング・ダイニングと向かい合った形のキッチンのことです。
個室のように壁に囲まれた空間に設置したクローズドキッチンとは異なり、リビングと繋がっているのがポイントになります。
ミルクや離乳食を作るとき、子どもから目を離すのは不安なものです。対面式のキッチンであれば料理をしながら子どもの様子を確認できます。
遊ぶ様子を見守ったり、リビングで宿題をしているときに手助けをしたり。子どももいつでも親の顔が見れるため、安心しながらお家の時間を過ごせます。
リビングから声をかけやすいため、子どもが大きくなってからも自然なコミュニケーションが取れるでしょう。
1.3 水回り集約の家事動線
せっかくリノベーションをするなら、キッチンや洗面所、浴室、ランドリースペースなど、水回りの配置を見直しましょう。
子育ては多忙を極めるため、できる限り家事を効率化することが大切です。
一日に何度も行き来する水回りを集約することで移動距離を短縮すれば、子どもとの時間を確保できます。
たとえば、キッチンと洗面室・浴室を近くに配置すると、料理中に洗濯や汚れやすい水回りの掃除ができるため、効率が良いでしょう。
1.4 ゆとりある収納スペース
家の収納力は家事の負担を減らすための大切なポイントです。収納スペースが十分に確保できればしまう場所に困らないため、部屋の掃除や片付けがしやすくなります。
たとえばキッチンには隣接してパントリーを設置。
食器や食料品をしまう場所に困りません。買い物の後にもすぐにスッキリ片づけられるため、週末にまとめて買い物をするご家庭に適しています。
大きめのパントリーなら災害に備えた備蓄もたっぷり収納できるため、もしもの時も安心です。
リビングにも大きめの収納スペースを作りましょう。
おもちゃや学習用具などを散らかしっぱなしにしないよう、子どものための片付けやすい収納を設置すると、片付けの習慣も身につけられるでしょう。
壁面収納を作り、低い位置は子ども用・高い位置は大人用など専用の収納スペースを作るのも良いかもしれません。
衣類の収納はファミリークローゼットの設置がおすすめです。
ファミリークローゼットとは、家族全員の衣類を収納するクローゼットのことです。
各部屋ごとではなく共用のスペースに大きなファミリークローゼットをひとつだけ設置すれば、洗濯ものを収納する手間が省けます。
1.5 玄関土間の収納
玄関土間とは、玄関から続く土足のまま出入りできるスペースのことです。広めに玄関土間のスペースを確保すれば、外に持っていく道具の収納スペースに困りません。
たとえば、玄関を圧迫しがちなベビーカーや三輪車、ボールなどの遊び道具。
室内に入れるにはきれいに拭かなければなりませんが、毎回拭くのは大変です。
玄関土間の収納スペースがあれば、いちいち拭かなくても問題ないうえ、急な来客時にも玄関を片づけなくてすみます。
便利な収納にはついつい物が増えます。空間に少しゆとりをもって設置すると整頓しやすく散らかりにくいでしょう。
1.6 可動式の間仕切り
可動式の間仕切りとは、空間を区切る間仕切りが、スライドなどにより動かせる状態になっているものです。家族構成に合わせて間取りを変化させるのに便利なパーツです。
子どもが思春期になったときは、一人で過ごす時間のことも大切に考えなければなりません。
小さいときは兄弟を同室にしても大丈夫ですが、大きくなったら間仕切りで区切ってプライベート空間を作りましょう。
いずれ子どもが巣立ったときには間仕切りを動かしてひとつの部屋に戻せば、趣味や書斎のための空間に模様替えもできます。
2. 子育てしやすいおすすめ素材
子育てを中心にリノベーションを考えるなら、間取りだけでなく素材選びも重要です。
ここでは、子育てしやすい住まいに仕上げるために、おすすめの素材を紹介します。
2.1 吸音材・遮音マット
子どもは元気いっぱい泣いたり笑ったり声をだし、走り回るものです。
ですが、毎日大騒ぎしていると隣人から苦情が来ないか心配になりますよね。特にマンションなどの集合住宅では子供の騒ぎ声や足音などが問題になることもあるでしょう。
階下への足音が気になる場合は、クッション性のある床材や遮音マットを床一面に敷き込む方法があります。
音漏れには窓を2重サッシにするほか、壁面に吸音性のある素材を使った対策が可能です。
2.2 無垢材
無垢材とは、木を切り出して作った素材です。
合板のように複数の板を接着剤で貼り合わせていない天然木100%なので、子どもはもちろん家族みんなに優しい素材といえます。
自然な木ならではのメリットとして、調湿性、断熱性が高いことが挙げられます。
湿度が高いときには水分を吸収、乾燥したときには吐き出すため、一年中過ごしやすくなるでしょう。
無垢材は肌触りもよく経年変化も楽しめる素材。子どもの成長とともに変化する色は、家族との歴史を感じられます。
2.3 表面強化クロス
小さな子どもは部屋が傷ついたり汚れたりするのを気にしません。
せっかくリノベーションで壁紙を一新しても、あっという間に傷だらけになる可能性もあります。
そのため、子育てを考えるなら表面加工された、傷や汚れがつきにくいクロスがおすすめです。
トイレなど水回りには抗菌作用のあるクロスを、汚れやすいリビングにはウレタン樹脂をコーティングしたふき取りやすいクロスを、など部屋に合わせて選びましょう。
2.4 漆喰・珪藻土
漆喰(しっくい)と珪藻土(けいそうど)はどちらも自然素材で、主に壁材に使われます。
漆喰 | ・消石灰(水酸化カルシウム)に海藻のりなどを加えたもの |
珪藻土 | ・珪藻という藻類が元になった粘土質の土 ・単体では固まらず、切開や合成樹脂と混ぜて使われる |
どちらも調湿・消臭作用があり、耐火性も高いため、家族を守る住まいにぴったりの素材です。
無垢材と同じく自然素材のため、子供はもちろん家族みんなに優しい素材と言えるでしょう。
3. 子育てしやすい暮らしにフィットした快適な空間を
リノベーションで子育てしやすい住まいを作るには、間取りや素材選びが大切です。
家族によって心地よいと思う空間は異なりますので、子育てしやすいポイントを参考に、あなたのご家庭だけの暮らしやすさを見つけてください。なお、子どもの成長にともない、子育ての悩みは変わります。成長したその先も見据えて計画するといいでしょう。
IDA DESIGN(株式会社IDA Company)は神戸市灘区を中心に住宅や店舗のリノベーションを手掛ける地域密着型の会社です。ご自宅のリノベーションに関する問い合わせや、見積もりを承っておりますので、まずは気軽にご相談ください。