今住んでいる自宅に不具合があったり、世帯の人数が変わったりすると、住み替えるかリノベーションするか迷うところです。実は、住み替えとリノベーションでは向いている人の特徴が異なります。この記事では、自宅をリノベーションするメリットやデメリットと注意点、成功させるポイントを解説します。
＜目次＞
1.リノベーションと住み替えどっちにすべき？
自宅に不具合があると、リノベーションをするか住み替えるべきか迷うところです。
そもそもリノベーションとは、住む人の価値観やライフスタイルに合わせて新たな機能を加えるなどすることで、より良い住まいに近づけることです。
リノベーションは以下に当てはまる場合に向いています。
・コストを抑えたい
・自宅に愛着がある
・好みの内装にしたい
・住まいの周辺環境を変えたくない
・内装の修繕や設備の交換がしたい
もし、周辺環境を変えたいと考えており、建物の売却益で住み替え資金の確保ができるのであれば、住み替えもよいでしょう。
今住んでいる建物や地域が気に入っていて、かつ不満や不具合がリノベーションで解決できるのであれば、コストを抑えやすいリノベーションがおすすめです。
2.自宅リノベーションをするメリット
自宅に不具合が生じてきたときやライフスタイルが変わったときに検討するリノベーション。自宅のリノベーションは、住人にとって多くのメリットがあります。
2.1. 住み慣れた環境を変えなくて良い
リノベーションの最大のメリットは生活環境を変えなくてよいところです。
「今の生活環境が気に入っているものの建物が古くなってきた」という場合住み替えを検討する人は多いです。しかし、実際は同じ立地で予算内に理想の住まいに住み替えるのはなかなか難しいもの。リノベーションなら立地はそのままに、設備や間取りを新しくできます。そのため、こどもの学区やご近所さんとの関係性を保ったまま、ご自宅の不満を解消できるでしょう。
裏を返せば、まるっと生活環境を変えたい場合は住み替えを検討してもいいかもしれません。
2.2. 物件を新たに購入するより費用が抑えられる
リノベーションの場合、新たに物件を購入するよりも費用を抑えられる傾向にあります。
リノベーションにかかる費用の例は以下の通りです。なお、実際の費用は建物の形状や広さ、リノベーションの内容にもよります。
| マンション | 戸建て | |
| 平米当たりの費用 | 10-20万円/㎡ | 10-30万円/㎡ |
| 総費用の目安 | 600万円程度〜1200万円程度 | 1000万円～2000万円程度 |
住み替えで新たに物件を購入を購入する場合、建物だけで数千万円はかかることが多いでしょう。物件購入費用に加えて諸経費がかかります。
このように、一般的にはリノベーションより住み替えのほうが費用がかかることが多いです。
ただし、リノベーションでも躯体の耐震補強が大掛かりなる場合などは、費用が高額になる可能性もあります。どのくらいの費用が必要になるのか、事前に相談しましょう。
2.3. 自宅の気に入っているところや思い出を残せる
リノベーションというと、骨組み以外を全て壊して作りなおす「スケルトンリノベーション」のイメージを持つ方もいます。そのため、リノベーションをすると「思い出が詰まった部屋や成長を記した壁紙が全て失くなってしまうのではないか」と考えてしまうかもしれません。
実はリノベーションでは、全てスケルトンにして変える必要はないのです。思い出が残る部分をそのまま残したり、既存の部分をうまく活かしながらのリノベーションもできます。これまでの思い出をそのままに、さらに付加価値のついた住み心地の良いご自宅を目指せます。
3. 自宅リノベーションをする注意点やデメリット
リノベーションは住み替えと比べても多くのメリットがありますが、一方で注意が必要な点もあります。ここでは、自宅をリノベーションするときの注意点やデメリットを紹介します。
3.1. 仮住まいが必要になる
大規模なリノベーションを行う場合、工事中はご自宅に住めないため仮住まいが必要になります。仮住まいとなるウィークリーマンションや賃貸マンションなどの物件探しや、引越し屋さんの手配をしなくてはなりません。
手間や時間がかかりますが、せっかくですので逆に仮住まいを楽しんでみるのはいかがでしょう。たとえば、ご自宅が戸建てやマンションの低層物件なら高層階に住んでみたり。
普段経験できないことを期間限定で楽しんでみてください。
3.2. 引っ越しが2回必要になる
大規模なリノベーション中は自宅に住めないため、仮住まいに引っ越す必要があります。
そのため、工事の前と工事の後合わせて2回の引っ越しが必要となり、手間や費用が発生します。視点を変えれば、いるもの・いらない物を見直して心機一転する貴重な機会でもあります。引っ越しのタイミングで不要な荷物を処分するのがおすすめです。
最初の引っ越しで厳選して荷物を運びだしているつもりでも、意外といらないものが残っているものです。仮住まいからリノベーションが完了した自宅に向かう2回目の引っ越しの際にも、再度荷物の見直しができます。必要なものだけで新生活をスタートすれば、気持ちも新たに過ごせるでしょう。
3.3. 大きな金額のローンが組みにくい場合がある
リフォームローンは住宅ローンに比べて短期間かつ金利も高めのため、借り入れの際には注意が必要です。返済のことを考えると、大きな金額のローンが組みにくいということもあるでしょう。また、借入可能額も少ない傾向にあります。
一方で、リフォームローンは提出書類も少ないため、司法書士への依頼料などの諸費用がおさえられます。そのため、短期間で返済したい場合にはおすすめの方法です。
また、住宅ローンの残債がある場合は、リノベーション費用を上乗せして、借り増しや借り換えが可能な場合もあります。どのような方法が向いているのかは人によって異なります。予算に合わせて金融機関に相談しながら進めるとよいでしょう。
4. 自宅リノベーションの成功ポイント
リノベーションは費用だけでなく引越しなどの手間もかかるため、成功させたいものです。ここでは、自宅リノベーションを成功させるポイントを解説します。
4.1. あと何年住む想定なのかを考える
自宅をリノベーションする前に、あと何年住む想定なのかよく考えてみてください。たとえば転勤などにより数年後に引っ越しする可能性があれば、予算を抑えて計画したほうがいいでしょう。
反対に、終の棲家と考えるなら、バリアフリーも視野に入れ、断熱性の向上など安全性や快適性も十分意識して計画することが大切です。今後の何年住むのかを考えることで、予算の設定やリノベーションの範囲が見えてきます。
4.2. 仮住まいの手配を早めにする
大規模なリノベーションを行う場合、3〜4ヶ月程仮住まいが必要な場合もあります。引越しには費用だけでなく手間や時間もかかるため、リノベーション工事のスケジュールを確認して計画的に手配しましょう。
特にペットがいる場合は、ペット可物件を探す必要があります。条件が狭くなると仮住まいを探すのも大変になることを念頭においてください。
4.3. 今の生活の改善したい点や理想の暮らしを明確にする
理想の暮らしを実現するには、現在の暮らしで改善したい点を明確にする必要があります。
リノベーションのプランニングによっては、今の広さのままでも不満を解決できることがあります。リノベーションで改善できる不満の例は以下の通りです。
・家族構成が変わった
・設備の老朽化が気になる
・間取りが暮らしに合わなくなった
・好きなインテリアスタイルで揃えたい
理想の暮らしが明確になることで、工事の範囲や規模、予算などがわかります。なお、立地の不便さや近隣トラブル、など場所自体の問題はリノベーションでは解決できないため、住み替えを検討しましょう。
4.4. 相性の良いリノベーション会社を選ぶ
リノベーションを成功させるには、リノベーション会社選びが大切です。具体的には以下のポイントを意識して選んでみてください。
・得意分野
・対応エリア
・丁寧な対応
・施工事例
・アフターサービス
・施工体制
つい安いところにリノベーションを依頼したくなりますが、値段の安さだけで決めるのはよくありません。なぜなら、品質に問題があったり追加で費用が発生したりする恐れがあるからです。
また、理想の住まいに近づけるには担当者に意図を汲み取ってもらうことも大切です。見学会に参加したり、直接相談に訪れたりして、担当者との相性も確認しましょう。
リノベーション会社の選び方について詳しくはこちらをご覧ください。
5. 自宅リノベーションでより快適な暮らしに
自宅をリノベーションすると、生活環境を変えずに設備や間取りを新しくできます。住み替えや建て替えと比べると費用も安く抑えられるうえ、大切な思い出はそのまま残すことも可能です。
ただし、仮住まいが必要であったり、引越しが2回必要だったりと手間や時間はかかります。
今住んでいる家のリノベーションを成功させたいのであれば、ご自身で今後のライフプランを検討するのはもちろん、リノベーションを任せる会社選びも大切です。
IDA DESIGN（株式会社IDA Company）は神戸市灘区を中心にリノベーションを手掛ける地域密着型の会社です。ご自宅のリノベーションに関する問い合わせや、見積もりを承っております。「自宅をリノベーションするか住み替えするか迷っている」という方は気軽にご相談ください。
