リノベーションは大きな費用がかかるため失敗したくないものです。住まいを解体してみないと現状がわからず、臨機応変に対応が必要なケースがあるなど、新築と比べても工事の難易度が高い場合があります。そのため、リノベーションを成功させるには会社選びが重要です。この記事では取得済み住まいのリノベーションをご検討されている方向けに、リノベーションに失敗しないための会社選びのポイントを解説します。
<目次>
1.会社を選ぶときのポイント
リノベーション会社を選ぶときには、まずリノベーションの「目的」「方向性」「予算」を明確にしましょう。そのうえで以下の5つのポイントを意識すると失敗する確率を減らせます。
1.1.得意分野
一口にリノベーション会社といっても、得意分野は異なります。耐震設計・水回りの改修・デザインなど、あなたが重視するリノベーションの内容を得意とする会社を選びましょう。デザインに強みがある会社でも、自然派が得意であったり無機質なインダストリアルスタイルが得意であったりと、それぞれ個性があります。
施工事例や概要を参考にして、実現したいコンセプトやデザインを実現するのに最適な会社かどうか考えてみてくださいね。
また、マンションのリノベーションを中心に取り扱っている会社もあれば、なかには戸建て専門の会社もあります。依頼の際には事前に確認しておくと安心です。
1.2.対応エリア
たとえ気に入ったリノベーション会社を見つけても、対応エリアの範囲外だと依頼が難しいです。事前に対応エリアかどうか確認しておきましょう。特に会社が地元だと小回りがきくところが多く、打ち合わせなどにも訪れやすいです。オンラインで相談できる場合もありますが、素材の確認や会って相談するほうがスムーズに意志が伝わりやすいためおすすめです。
また、工事が終了してからもリノベーション会社と関わる機会があります。点検やアフターサービスなどの依頼のしやすさも考えて会社を選ぶと失敗が減ります。
1.3.丁寧な対応
会社や担当者との相性は、最も大切といってもいいくらい重要なポイントです。なぜなら設計やデザインなどの打ち合わせでは、パートナーとして密なコミュニケーションをとる必要があるからです。
たとえコンセプトが魅力的であっても、対応が雑で意図をくみ取ってくれなさそうな会社は信頼できません。リノベーションが完了したら「なんか想像と違う」「予算がオーバーしてしまった」なんてことになっては本末転倒です。見積もりなど申し込み前に丁寧に説明してくれるかどうか、また相談しやすいかどうかなども確認しておきましょう。
1.4.施工事例
豊富な施工事例や実績は、多くの方から依頼されている証です。さまざまな規模・種類のリノベーションを経験してきた会社であれば、安心して依頼しやすくなります。
施工事例はホームページでも確認できますが、ショールームや見学会を活用するのもおすすめです。実際に見ることで「この会社に依頼したらどんなリノベーションをしてくれるのか」というイメージがつきやすくなるでしょう。
1.5.アフターサービス
リノベーションは工事が終了したら全て終わり、というわけではありません。住み始めてから不具合が生じることもありますので、アフターサービスの充実度も大切です。補償内容・保証期間は充実しているか、点検を細やかに対応してくれるかどうか、などあわせて確認しておきましょう。
1.6.自社施工体制か
リノベーション会社の施工体制は「自社施工」と「下請け施工」があります。
自社施工 | 下請け施工 |
・会社が直接、職人や材料を手配・管理する ・会社とお客様が直接やりとりできる ・中間マージンが発生しない | ・会社から下請けに発注し、下請けが職人が材料を手配・管理する ・実働する下請け会社はお客様と直接やり取りしない ・中間マージンが発生する |
下請け発注の場合、要望が届きにくいなどの場合もあり、細やかな対応が難しい可能性もあります。
そのため、リノベーション会社を選ぶときには自社施工体制が整っている会社がおすすめです。
2.会社の業態
ここでは、すでに取得済みのお住まいのリノベーションをご検討されている方向けに、会社の業態ごとの特徴を解説します。リノベーションを手がける会社には大きく分けて「設計事務所型」「工務店型」「設計施工型」の3つがあり、それぞれの業態によって特徴が異なります。
2.1.設計事務所型
設計事務所型はその名の通り、自社で設計を行う会社の形態です。自社で設計後、工務店コンペもしくは提携下請けで施工を行います。デザイン性が高い空間を提案してもらえるため、こだわりの住まいを実現できるでしょう。
ただし、設計費用がかかるうえ、施工は別に依頼するので費用がかさみやすいというデメリットもあります。
打ち合わせにも時間がかかるため、時間や金銭面的に余裕がある方におすすめです。
2.2.工務店型
工務店とは、住宅の施工を中心に行う総合的な工事請負建設業者です。外注設計と共同で設計後、工務店が自社で施工を行います。新築の工事で培った木造建築の技術を活かしたリノベーションを行ううえ、費用が安い傾向にあるのが特徴です。
ただし、事業所によって品質にバラつきがあります。デザイン提案など不得意な場合もあるため、工務店を選ぶ場合は事前に、リノベーションの施工事例や実績をしっかり確認しておきましょう。
2.3.設計施工型
設計施工型とは、自社で設計と施工を一貫して行う会社の業態です。設計事務所型の業態と同じく設計の担当者と直接やり取りができるため、デザイン性を確保しておしゃれな住まいを実現できます。
施工も自社なので中間コストが抑えられ、設計事務所型より費用が安い傾向にあるのがメリットです。設計事務所型と工務店型の良いとこ取りともいえる業態でしょう。
3.会社の展開規模
リノベーション会社は会社の展開規模によってもメリット・デメリットが異なります。ここでは「全国規模の大手リノベーション会社」と「地域密着型リノベーション会社」の特徴を紹介しますので、どちらが合っているか確認したうえで依頼を行いましょう。
3.1.全国展開している大手リノベーション会社
全国展開している大手リノベーション会社にはブランド力があります。品質も一定で、実績豊富であるのが魅力的です。多くの大手企業はセクションが細かく分かれてシステム化されているのも特徴です。画一的で融通がききにくい場合もあるため、事務的な進め方がご自身に合っているかどうかが決め手の一つと言えるでしょう。また、広告宣伝費や中間マージンなどがかかるため、費用が割高になる傾向があります。
3.2.地域密着型リノベーション会社
地域密着型リノベーション会社は大手と比べて実績は少ないこともありますが、地元ならではの安心感があります。地域の人々を大切に考えて提案を行うため、高品質を保つ意識が高い会社が多いです。大手の会社とは異なり、少人数で担当するのも特徴的です。システマチックなオペレーションではないことが多いため、要望には積極的・臨機応変に対応してくれます。担当者との距離が近く、アフターフォローも細やかな対応が期待できるでしょう。
4.リノベーション会社選びの失敗例
リノベーションを成功させるには会社選びが重要ですが、慎重に会社を選んだと思っても「失敗した!」と後悔する人もいます。ここでは、リノベーション会社選びでよくある失敗事例を紹介します。
4.1.値段の安さだけで決めた
値段の安さだけで決めるとリノベーションが失敗するリスクが高まります。リノベーションを成功させるには適正価格を支払い、良質な工事を実施することが大切です。大幅な値引きやいい加減な見積書には注意が必要です。価格が安いからといって依頼すると、品質に問題があったり追加で費用が発生したりするトラブルが発生する恐れがあります。特に「今日までに契約すればキャンペーンでお安くできます」といった営業トークは危険です。慌てて契約してみたけれど実際は他社と価格が変わらない、なんてことも。
リノベーションは今後の生活空間の良し悪しが決まる、重要な工事です。値段の安さにひかれて焦って契約しないように意識し、複数社と見積内容を比べるなど冷静な状態で契約しましょう。
4.2.担当者と相性が良くなかった
リノベーションを成功させるには担当者との相性も大切です。担当者との相性が悪いと、センスが合わなかったり説明が足りず思った感じに仕上がらなかったりする恐れがあります。相談会の段階で、二人三脚でコミュニケーションを取りながら、些細なことでも丁寧に相談にのってくれる担当者かどうかを見極めましょう。
失敗しないリノベーション会社選びで理想の住まいへ
リノベーションを成功させるには会社選びが重要です。
まずは、会社の得意分野や施工事例を参考に数社ほどに絞りましょう。その後、見学会のイベントに参加したり直接相談に訪れたりして、価値観やスピード感、相談しやすさなど一番あっている会社はどこなのかをご自身の目で判断してください。それがリノベーション成功の第一歩です。
IDA DESIGN(株式会社IDA Company)は神戸市灘区を中心にリノベーションを手掛ける地域密着型の会社です。戸建てやマンションのリノベーションに関する問い合わせや見積もりを承っておりますので、気軽にご相談ください。